一年は十二ヶ月(沢田夢)
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まろやかな一月
冬休みが明けてまた学校が始まった。
中学に入ってもう少しで1年が経つのだと思うと、早いものだ。
いろんな出来事はあったけど、俺は自分の成長が全く見えない。
山本と獄寺君という良い仲間ができた。
2人とも個性的で尊敬するけど、俺はどうだろ?
冬の寒さのせいか気分が落ち気味だな。
「わっ」
『きゃっ』
教室を出ようとしたら、人とぶつかってしまったらしい。
尻餅をつくと大量のプリントが落ちてくる。
『あ、ごめんね沢田君。』
「いや、こっちこそごめんね。」
ぶつかった相手はミョウジナマエさんだ。
ミョウジさんが持っていたであろうプリントを拾い集めると、ミョウジさんも
一緒に拾い始める。
先生に運ぶように頼まれたのかな。
『拾うから大丈夫だよ。』
「ううん、俺も拾うよ。」
俺がそう言うとミョウジさんの手が止まった。
『沢田君、優しくなったね。』
「え…?」
優しくなった?
俺が?
だって、不注意でぶつかったんだ。
だったら、プリントくらい一緒に拾ってあげるのが当たり前なんじゃないかな?
だいたいミョウジさんはいつの俺と比べているんだろう。
『入学当初にもこうやってぶつかったんだけど、あの時は走って逃げられちゃっ
たから。』
「あ…」
あぁ、思い出した。
俺は入学当初に出来た友達とふざけて鬼ごっこをしていたんだ。
その時誰かとぶつかったけれど、何もしなかった。
口だけごめんとは言ったけれど振り向かなかったし、相手が誰かも見なかったん
だ。
まさかそれがミョウジさんだったなんて。
「いや、なんか…あの時はごめんね。」
『ううん。今ちょっと感動しちゃった。』
「感動?」
『沢田君、成長してるんだなぁって思って。』
そう言って笑ったミョウジさん。
本心で言ってくれてる事がわかる。
「俺が?」
『うん。あ、プリントありがとう。』
「あ、うん。」
そういえばミョウジさんとはあまり話した記憶が無い。
それでも、俺が成長してると思ってくれた事が嬉しい。
俺を、見てくれた人もいるんだ。
(今年は良い出だしだな)
冬休みが明けてまた学校が始まった。
中学に入ってもう少しで1年が経つのだと思うと、早いものだ。
いろんな出来事はあったけど、俺は自分の成長が全く見えない。
山本と獄寺君という良い仲間ができた。
2人とも個性的で尊敬するけど、俺はどうだろ?
冬の寒さのせいか気分が落ち気味だな。
「わっ」
『きゃっ』
教室を出ようとしたら、人とぶつかってしまったらしい。
尻餅をつくと大量のプリントが落ちてくる。
『あ、ごめんね沢田君。』
「いや、こっちこそごめんね。」
ぶつかった相手はミョウジナマエさんだ。
ミョウジさんが持っていたであろうプリントを拾い集めると、ミョウジさんも
一緒に拾い始める。
先生に運ぶように頼まれたのかな。
『拾うから大丈夫だよ。』
「ううん、俺も拾うよ。」
俺がそう言うとミョウジさんの手が止まった。
『沢田君、優しくなったね。』
「え…?」
優しくなった?
俺が?
だって、不注意でぶつかったんだ。
だったら、プリントくらい一緒に拾ってあげるのが当たり前なんじゃないかな?
だいたいミョウジさんはいつの俺と比べているんだろう。
『入学当初にもこうやってぶつかったんだけど、あの時は走って逃げられちゃっ
たから。』
「あ…」
あぁ、思い出した。
俺は入学当初に出来た友達とふざけて鬼ごっこをしていたんだ。
その時誰かとぶつかったけれど、何もしなかった。
口だけごめんとは言ったけれど振り向かなかったし、相手が誰かも見なかったん
だ。
まさかそれがミョウジさんだったなんて。
「いや、なんか…あの時はごめんね。」
『ううん。今ちょっと感動しちゃった。』
「感動?」
『沢田君、成長してるんだなぁって思って。』
そう言って笑ったミョウジさん。
本心で言ってくれてる事がわかる。
「俺が?」
『うん。あ、プリントありがとう。』
「あ、うん。」
そういえばミョウジさんとはあまり話した記憶が無い。
それでも、俺が成長してると思ってくれた事が嬉しい。
俺を、見てくれた人もいるんだ。
(今年は良い出だしだな)