思春期番外編(犬夢)
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「気に入りませんね…何故僕じゃなくて犬を見ちゃったんですか?普通僕を見るでしょ?」
「……」
自分の席を取られた骸は、仕方なくナマエの席に座っている。
「この京子にも、犬と同じ事をしていたんですかね?」
「…さぁ」
『金髪の指、男らしいけど綺麗だね。好きだよ、こういう手。』
「く、くすぐってぇびょんっ」
『髪の毛も、綺麗な色だね。』
「そ…そうか?」
「(イライライラ)」
「骸様、顔が怒ってます。」
「気のせいですよ!」
『ねぇ金髪。』
「な、何だびょんっ」
犬の目をじっと見つめるナマエ。
何だかピンクな雰囲気に、先生もなかなか突っ込めない様子。
『犬って…呼んでも良い?』
―ブッチーン―
何かが切れた。
骸の中でだ。
「ナマエ!!犬が困ってるでしょ!!」
『黙れよギザギザ!!』
「ギザッ……僕の事を骸と呼んでも良いんですよ?」
『ねぇ、あたしも犬って呼びたいの。』
「あ…う…」
「(シカト!?)」
「べ、べつに…犬でもいーけど…」
『やった!!犬大好き!!』
「ナマエー、ほら…京子ですよー」
骸はとうとう、京子の幻術を見せる手段に出た。
『…で?』
「…は?」
骸も、犬も千種も驚いた。
ナマエが京子に反応しないから。
「ナマエ…貴女の好きな京子ですよ?」
『どうでもいい。今は、犬が一番好きだし。』
犬の手を両手で握るナマエ。
本当に京子に興味が無いらしい。
「今は…俺が好きなの?」
『うん。』
「俺が好きなら、なんれもするの?」
『するよ。殴られても良いよ。』
「…わかったびょん。ちょっと来て。」
―グイッ―
『わっ』
犬がナマエの腕を引っ張って教室を出て行った。
「千種…まさか犬、ナマエにDVをするつもりじゃ?」
「それは流石に…」
「……」
「……」
―ガタンッ―
椅子が倒れる勢いで立ち上がった2人は、犬とナマエを追って教室を出て行った。
「六道君達…補修決定。」
先生の呟きは、虚しく消えた。