思春期な僕ら2-15.5-
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「僕には…守りたい仲間が……僕が側に居なくてはいけない仲間が居るとこに…気付いてしまったっ」
『…うん』
「ナマエだけを、守りたかった。」
『ダメだよ、骸。』
眼鏡も金髪も髑髏も、骸が必要なんだ。
骸にだって、この3人は必要なんだよ。
『骸の事…好きだよ。』
「っ!!」
『だから、骸にとって大切な仲間はあたしにとっても、大切なの。』
「ナマエ…」
だから、大切にしてほしい。
「貴女を、僕の一番にしたかった。」
『ありがとう。』
「例えば、ですが…」
『何?』
「何年か後にでも、また僕が脱獄出来たら…その時は、また触れても良いですか?」
『っ、うん…うん。待ってるよ…何年でもっ』
本当は
骸が脱獄出来るまで
あたしも、暗闇で眠って居たい。
『明日、負けないでね。』
「当たり前です。」
『でも、無茶しないで。』
「クフフ。大丈夫ですよ。」
自信だけはあるらしい。
『ん…』
「眠くなりましたか?」
『うん…』
うとうとしていると、骸の頬に触れていた手を握られた。
「おやすみなさい、ナマエ。」
『おやすみ…骸。』
誰かの一番になりたかった。
誰かを一番愛したかった。
でも、それはあたしは誰の一番にもなれない。
誰か1人だけをあたしの一番にも出来なかったのだから。
ただ、
今は、
この目の前にいる彼の明日の無事を祈りながら眠る事しか、あたしには出来ない。
「ナマエ…」
『……』
「出来ない約束をする僕を、許してください。」
『……ん』
夢を、見た。
数年後、骸があたしを迎えに来て
本物の骸に触れる。
京子はお兄さんとサワダツナヨシと笑っていて、
骸は体が別れた髑髏と金髪と眼鏡と並んでいて、
あたしも笑っているけれど
夢の中でも、あたしの居場所は無かった。
END