喜狂番外編/ひぐらしパロ(前編)
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―ピンポーン―
『……んっ』
チャイムの音で、目が覚める。
時計を見ると、もう7時を回っていた。
―ピンポーン―
『…誰』
重い体を起こして、玄関へ向かう。
『はーい。』
―ガチャッ―
「ナマエちゃん、こんばんは。」
―ドクンッ―
『じゅ…だ…いめ…』
「お。元気そうじゃねぇか。」
「ったく、心配して損したぜ。」
山本武と獄寺隼人まで…
一体、どうして?
「体調は大丈夫?」
『は…はい』
「良かった。これ、お見舞いのお萩。」
差し出された箱を、そっと受け取る。
「祭りで疲れたのかー?」
『あはは…軽い風邪ですよ。も…もう、大丈夫です。』
山本武の質問に、なるべく自然に返す。
「先公がこれ…今日のプリント持って行けってよ。」
『ありがとうございます。』
獄寺隼人から、プリントを受け取る。
「なぁ、ナマエ。」
『は…はい。』
「昼飯、何食った?」
『っ!!』
お萩の入った箱が、手から落ちる。
獄寺隼人の目は、とても鋭い。
「……風紀委員と食ってただろ。」
「へぇ。ナマエちゃん、外食だったんだ。昨日から雲雀さんと仲が良いね。何を話してたの?」
「風邪の割に元気なのな。」
『っ、』
10代目も、山本武までもがあたしを睨む。
『べ…別に、10代目達の話しはしてない!!何も、関係ないです!!』
「俺達の名前が出たのに?」
『――っ!!』
どうして獄寺隼人が知ってるの?
まさか、会話を聞いてた…?
いや、ありえない。
彼らは学校にいた筈。
「…ナマエちゃん、顔色が悪いね。」
「まだ回復してねぇのかもな。」
「10代目、俺達はそろそろ帰りましょう。」
「うん…じゃあね、ナマエちゃん。」
『あ…はい、さようなら。』
扉が、ゆっくり閉まろうとしている。
良かった、帰るんだ。
―ギィ―
「明日は学校…休むなよ。」
『っ!!』
扉の隙間から、獄寺隼人の鋭い視線が覗いている。
それだけ言うと、扉は完全に閉まった。