嫌われ番外編
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「え?」
一瞬、耳を疑った。
『失礼ですが、何処かでお会いしましたか?』
「お、おいナマエ!!冗談キツイって!!」
山本の言う通り、キツイ冗談だ。
でも、ナマエちゃんがそんな冗談を言うとは思えない。
『ごめんなさい、思い出せません。』
「マジかよ。」
「10代目、ナマエはまさか…」
うん、そのまさかだ。
「ナマエちゃん…記憶喪失になっちゃったの?」
冷や汗が、止まらない。
「ナマエ、自分の名前はわかるか?」
『ミョウジナマエ。』
「ここは何処だ?」
『並盛中。』
ナマエちゃんが少しずつ思い出せるようにと、獄寺君はいろいろと質問し始めた。
「ナマエ、その…お前の好きな奴の名前は!?」
獄寺君、それ関係あんの!?
俺達、ナマエちゃんの好きな人知らないんだよ!?
『……わかりません。いないのかもしれません。』
「そ、そうかよ。」
「へぇ。」
安心したような息をついた獄寺君と、意外そうな顔をした山本。
…俺は、何だか少し安心した。
『あの、一つ聞いても良いですか?』
「ん?何?」
『あたし達は…敵ですか?味方ですか?』
「え…」
どうしよう、
どう答えよう。
味方…ではないよね?
どちらかと言うと、敵対してるし。
「ナマエ、俺達は味方だぜ?忘れんなよ。」
「山本…」
俺と獄寺君が山本を見ると、山本はこっそりと耳打ちした。
「今、敵対してるってナマエに言ったら警戒されるだろ?記憶戻るまで、味方でいようぜ。」
「うん…そうだね。」
「チッ。仕方ねぇな。」
山本は、少し嬉しそうに…無邪気に笑っていた。
冷たそうな言い方をする獄寺君の顔も、嫌そうではなかった。
俺も、少し嬉しい…かな。