嫌われ番外編(獄寺夢)
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「…まぁな。」
俺達は友達じゃねぇ。
それは確かだ。
じゃあ、俺達の関係は?
俺達の間にある物はなんだ?
距離?
ミゾ?
んな簡単に近くに行けそうなもんじゃねぇ。
俺達の間にあるものは…
「俺とナマエの間に…厚い壁があるみてぇだ。」
『え?』
「何枚も何枚も…きりがねぇくらいの壁が、俺達の間に…」
壊そうと思っても、中々壊れねぇ。
知ろうとする度に、邪魔がありやがる。
『壁…ですか。』
「…んだよ。」
ナマエは、まだタンクから降りてくる様子はなく、ただ俺の方を見ていた。
『壁があっても、あたしは今、獄寺隼人の姿が見えますよ。』
「…は?」
『壁があるとしても…その壁にはきっと、扉がある筈です。見つければ、簡単に開く扉が。』
「……」
扉、か。
そう考えるだけで気が軽くなった俺は単純なのかもしれねぇ。
それとも、本当にナマエが…
「俺も見えるぜ。ナマエがな。」
『…そうですか。』
「っ!!」
軽くだったけど、ナマエが笑った。
「…扉、一枚開けられたな。」
『はい?』
「な、なんでもねぇよ!!」
俺達の関係はわからねぇ。
俺とナマエの間に、あとどれだけの扉があるかもわからねぇ。
ただ、俺は
扉を開ける度に
「もっと…知りてぇんだよ。」
『はい?』
「んでもねぇよ!!」
ナマエの事を、もっと知りてぇって思うんだ。
これは、確だな。
終わり