歪みのアリスin嫌われ(後編)
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『でも…ここに居たら、シロウサギに会えなくなっちゃいます。』
「…嫌?」
チェシャ猫が、見上げて聞いてきた。
『嫌、です。死んじゃいそう。』
「クフフ、物好きですねぇ…」
『女王…あたしを、あたしの世界に返してください。』
あたしがそう言うと、女王はあたしの目の前まで歩いて来た。
「近付くな。臭い。」
「臭くありません。僕はアリスに近付いたんです。チェシャ猫には近付きたくありません。」
……これも、あたしの中の世界なんだなぁ。
「僕らのアリス、後悔はありませんか?」
『はい!!ありません。でも、もし…この世界にシロウサギが居たら、あたしは…ここに残ったかもしれません。』
「僕らのアリス、君が望むなら…またおいで。」
「歪みの世界は、アリスと共にありますよ。」
女王はそう笑うと、あたしを優しく抱き締めた。
『え、ちょっ、女王!?』
いくら、女王と言っても姿は六道骸だから…少し抵抗がある。
「苦しい。くっつくな。」
「チェシャ猫にくっついているのではありません。アリスを抱きしめているんです。」
『は…恥ずかしいです。』
「おや。クフフ…同性なのに、照れないでください。」
女だったの!!?
『……』
「では、帰る許可を出しましょう。」
『あ…ありがとうございます!!』
良かった…
「ではアリス、目を閉じてください。」
『…?』
魔法みたいな事をやって戻るのかな?
あたしは、目を閉じた。
「では、一度眠らせないと戻れないので眠らせますね。花瓶で。」
『ストップ!!!!;;』
目を開けると、花瓶を振り上げた女王が…
あ、危ない…
「僕らのアリス、目を開けたら怖いでしょう?」
『どっちにしても怖いですよ!!;;』
全く、何で女王は常識が備わってないんだ…
あの人に顔が似てるだけの事はある。
「僕らのアリス。君の世界に行くには一度眠らなくちゃいけないんだ。」
なだめるように言う、チェシャ猫。
それでも花瓶はちょっと…