歪みのアリスin嫌われ(後編)
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「無駄だよ。体はもう、僕の意思じゃないからね。」
首だけのチェシャ猫が言うと、女王は舌打ちをした。
―ダダッ―
「あ、コラッ!!」
チェシャ猫の体、女王の鎌持って行っちゃったよ。
便利な体ですね。
「チェシャ猫!!僕の鎌を返しなさい!!アリスの首がはねられません!!」
「あれはもう、僕の体じゃないから無理だね。それより、時間君とシロウサギの情報をよこしなよ。」
チェシャ猫、顔があの人に似てるだけあって強欲ですね。
「全く。時間君が欲しいならあげますよ。あんなのいらないですから。」
『…?』
女王、時間君苦手なの…?
「ホラ。出てきてください。」
女王がそういうと、奥から何かが近づいて来た。
『…時間君?』
「何だ。」
いやいやいや。
時間君って名前はないでしょ。
ここで来ちゃったよ草壁さん。
「あ、チェ、チェシャ猫さん!!ハァハァお久しぶりです!!!」
太い声で、走って来た草壁さん。
相変わらず濃い…
「ねぇっ。」
『あ、はいっ!!』
珍しく、チェシャ猫に怒鳴られた…
「ボーッとしてないで、僕を抱えて逃げてよ。アイツ嫌いなんだよね。」
うわぁ…ハッキリ言っちゃった。
「チェシャ猫さぁぁぁんっ!!!」
『っ!!』
あたしは、チェシャ猫の頭を抱えて時間君をヒラリと避けた。
「偉いよ、僕らのアリス。」
『はは…いえいえ。』
「せめて首だけでも、僕のモノになってください。」
『女王、どさくさに紛れて何言ってるんですか。』
もう鎌がないから、安全だと思うけど…
「小娘!!!」
『え、あたし!?』
草壁さんが、あたしの事を凄く睨んでいる…
『あ、あの…落ち着いてください。早くお茶会の元へ戻ってあけてください。』
「黙れ!!!」
『はいっ。』
怖いですよ