歪みのアリスin嫌われ(後編)
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あたしとチェシャ猫(雲雀恭弥)は、女王の城を目指して公園の奥の、森を進んでいた。
何であたしがこんな目に…
『女王って…どんな方なんですか?』
あたしが“アリス”というなら、そのアリスという物語に出てくる“女王”はとてもいじわるで、おばさん。
…上手く話せるかな。
「できれば会いたくないかな。でも、今回は仕方ないよね。」
『……』
それって、あまりいい人じゃないって事?
『……』
「怖い?」
『いえ、もう怖いっていう問題じゃあなくなってるので。』
「…そう?」
チェシャ猫は、また怪しく笑った。
…雲雀恭弥の笑顔(?)って珍しい。
それにしても、誰なんだろ。女王は。
さっきっから知ってる顔ばかりだし…たぶん、知り合いだと思う。
雲雀恭弥が苦手っぽい人…
く、草壁さん?
『いやいやいや。それは嫌だ。』
「何が?」
『いえ、こちらの問題です。』
「…?」
嫌だ、草壁さんのドレス姿想像しちゃった。
似合わないにも程がある…
『あ。そういえば、シロウサギってどんな人なんですか?』
姿も知らないのに、探せないし…
「“シロウサギ”、だよ。」
『……いや、そうじゃなくて…写真とか、ないですか?』
「シロウサギの写真なんか持ってないよ。女王なら持ってるかもね。」
『はぁ。』
結局、会わなきゃいけないんだ。
「ついたよ。」
『え?』
いつの間にか、目の前にお城がある所まで来ていた。
『…ここ?』
綺麗、というより不気味だ。
草壁さんなら、植木の手入れとかちゃんとやりそうだし…うん。女王は草壁さんじゃないよね。
「僕らのアリス、中に入って。」
『え?あ、はい。』
あたしは、扉に手をかけた。
―ガチャッ―
少し、重い扉が開いた。
『うー…中も不気味。』
「女王の城だからね。」
チェシャ猫、さりげなく酷いですよ…
―コツッ―
『っ!!』
奥から、足音が聴こえた。
…近づいて来る。
「おかえりなさい、私達のアリス。」