歪みのアリスin嫌われ(前編)
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―もぐっ―
パンを食べると、あたしは元の大きさに戻った。
あ…これ、あんぱんだ。
『服っ!!』
小さい服を着ていたんだから、あたしが大きくなったら破ける…っ!!
「大丈夫だよ、アリス。」
『…え?』
チェシャ猫を見ると、目線が近い位置であたしが元の大きさに戻った事がわかった。
『服が…破けて、ない?』
服はそのままの同じように大きくなったみたいだ。
『……服って、大きくなるっけ。』
まぁ、全裸になるよりは良いけど。
「アリスの服だからね。」
『……』
何だか、不思議。
見た目は雲雀恭弥なのに、名前はチェシャ猫なんだ。
「じゃあアリス、行くよ。」
『…何処に?』
「シロウサギを探しに。」
…そういえば、そんな話もしていた。
『あたし、シロウサギ何か興味ないです。』
どうしてシロウサギ何か探さなきゃいけないんだ…
『あたしは…もう、遅くなるから…帰ります。』
雲雀恭弥にそっくりの、チェシャ猫に軽くお辞儀をしてあたしは背中を向けた。
「僕らのアリス。君が望むならそれでも良いけど…君は美味しいから肉を狙われるよ。」
『っ!!』
それは嫌だ。
「お茶会だけでも付き合わない?」
『お茶会…?紅茶とか、ケーキの?』
「そうだよ。」
うーん…
お茶会、は行ってみたい。
それに、このチェシャ猫って人といれば少しは安全みたいだし…
『わかりました。お茶会へ行きましょう。』
あたしは、お茶会に行く事にした。
「ここだよ。」
『ここって…公園、ですよね。』
そこは至って普通の公園だった。
こんな所でお茶会?
『…どうして、人がいないの?』
外に出てるのに、全く人がいない。
公園にも…不気味なくらい。
「…ヒト?」
チェシャ猫は軽く首を傾げた。
『人どころか…鳥もいない。犬も。』
そういうと、チェシャ猫はゆっくり指をさした。
「弱い群れなら、あるよ。」