歪みのアリスin嫌われ(前編)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アリス、
僕らのアリス、
旅に出よう…
目覚める事のない、旅へ…
『…んっ。』
あたし、寝てたんだ…
あれ?何処で寝てたんだっけ?
『ここ…図書室?』
あたしは、椅子に座って机に伏せて寝ていたらしい。
学校の図書室なんか、入った事がない。
何で入ったのか…全く覚えてない。
『……』
いや、そんな事はもうどうでも良い。
何故なら、あたしは今目の前にフードを深くかぶった“人”がいる事に気が付いた。
「おはよう、アリス」
『(気配がなかった…)アリスって…誰ですか?すみませんが人違いかと。』
こんな間近で人違いする人もいるんだ。
いや、ただ単にこの人は…少しおかしいのかもしれない。
声的には…男性?
というより、何か聞いた事のある…
『あ…帰らなきゃ。』
時間はわからないけど、外から夕日が入ってくる。
人もいないし、きっと放課後なんだ。
「…帰る?」
フードを深くかぶった“人”は、首を傾げた。
『あ…はい、えっと…失礼します。』
あたしは一応、一礼をして図書室の出口へ向かった。
『……』
あの人、この学校の人じゃないよね。
何か困ってたのかな…
あたしは、一度振り返った。
『っ、キャアァァッ!!!』
何で…
「どうしたんだい、アリス。」
フードを深くかぶった男は、あたしのすぐ後ろにピッタリとくっついていた。
どうして、あたし…気付かなかったの?
あたしは、フードの男の…フードの中を見た。
『…雲雀、先輩?』
あぁ、道理で聴いた事のある声だと思った。
「…僕はチェシャ猫だよ。」
『チェシャ、猫…?』
何を、ふざけているんだろう。
そんなツッコミを入れたら殺されるのかな…
「アリス、不愉快だけど…シロウサギを探しに行こう。」