意志
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「何で僕が。死ね。」
『殴りますよ。』
死ねまで言ったよこの人。
千種君が何だか、呆れた意味を込めて溜め息をついた。
「クフフ。ナマエは少し生意気になりましたね。」
『骸さんにだけじゃないですか?』
「その態度…少々可愛くないですね。」
『別に、骸さんには好かれたくないので。』
「……」
『……』
殺気と殺気がぶつかる。
六道骸の目は少しキレてるみたいだ。
『あたしは、確かに自分が何をしに骸さんに会いに来たのか…分かりません。』
「……」
『でも、』
“仲直りしに来たわけではないんですよ。”
あたしがそう言うと、六道骸は眉を一瞬歪めた。
『10代目をもう操らないと言うなら、今日は帰ります。でも、もしも10代目に謝らないならあたしは貴方を許さない。』
「……」
『謝っても10代目が許さなければ、あたしは貴方を…許さない。』
立ち上がって、スカートについた埃を払う。
六道骸はまだしゃがんでいて、表情は見えない。
『犬、千種君。』
「な、なんらびょん」
「……」
『今日は急に来てすみませんでした。クロームさんにも謝っておいてください。』
「う、うい…」
『今日はもう帰りますね。また改めて来ます。お邪魔しました。』
「あの、ナマエっ」
犬の声が聞こえたけど、あたしには振り返る余裕がなかったから、そのまま部屋を出て行った。
あたしにしては、冷静に判断して話した方だ。
あのまま六道骸の顔を見ていたら、その顔を潰したくなる気持ちが大きくなってしまう。
『…クソッ!』
―ガンッ―
近くにあった壁を蹴ると、少し崩れた。
脆いな…
それより、人の家なのに壁壊しちゃったよ。
今度千種君に謝らなきゃ。
『……帰ろう。』
クロームさんの登場に少し驚いたりして、冷静さを少し失いそうだった。
感情的になるのは、あたしの悪い癖だ。
薬を使わなかっただけ良かったけど。
「ナマエ…絶対怒ってたびょん…」
「目が笑ってなかったしね。」
「クフフ…本当、生意気になったじゃないですか…ナマエ。」
前みたいに、泣き崩れる姿がまた見たくなりましたよ。