目的
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『なっ!?』
派手な音と共に、扉が跡形もなく壊された。
その向こうには、クロームさんがいる。
「……見つけた」
『クローム…さんっ』
「逃がさない。」
『っ、』
「危ねぇびょん!!」
―ブンッ―
何とか攻撃を避けたけど、尻餅をついた。
立ち上がろうとしたけど、もう遅い。
あたしの鼻先に、クロームさんの槍がある。
『あ…』
「今度こそ、さようなら。」
武器が振り上げられる。
犬と千種君がこっちに走ってきてくれてるけど、たぶん間に合わない。
『っ!!』
堅く、目を閉じた。
「……」
『……?』
痛みが、来ない。
何、この沈黙。
『……』
ゆっくり、目を開ける。
クロームさんの武器とは、あと数ミリ。
あたしが少しでも動けば、この武器が刺さると思う。
『クローム、さん?』
俯いたままのクロームさん。
いったい、どうして?
「クフフ…クロームは、何をそんなに苛ついているんですかね。」
『…え?』
クロームさんの口元が、笑っている。
それに、この喋り方はクロームさんじゃない。
『骸…さん?』
目の前にあった槍が、引いた。
「お久しぶりです、とでも言っておきましょうか。」
ゆっくりと、霧がクロームさんを包む。
そして六道骸の声と共に、霧の中の人物が変わった。
その姿は、本物の六道骸だ。
「あまりこちらに居られないのが厄介ですね。」
「骸さん!!あのクソ女、すっげームカつくびょん!!」
「まぁ犬、そう怒らないでください。」
『っ、』
六道骸と、目が合う。
彼は、何かが変わった。
何だろ。
言い表せないけど、何だか表情が柔らかく見える。
「僕は…訳あって、クロームの体を借りなくてはこちらに来れません。」
『え?』
借りる…それは、憑依の事?
「ですから、沢田綱吉の体を借りる事はもう無いです。」
『本当…に?』
「はい。」
一先ず、安心した。