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―バシッ―
「きゃっ」
『…?』
音と共に聞こえたのは、クロームさんの小さな悲鳴。
そっと、目をあけてみる。
『犬…千種君…』
「このクソ女!!ナマエに何しようとしてんだ!!」
「クローム…怒るよ。」
「あ…」
あたしがゆっくり立ち上がると、犬があたしの横に来た。
「助けるの、遅くなってごめんらさい。」
『いえ…ありがとうございます。』
先程まで買い物でも行って来たのか、千種君の手元には大きな袋がある。
「邪魔…しないで」
「クローム。何怒ってんの。」
クロームさんは、あたしをジッと睨んでいる。
「骸様は、貴女の為に頑張ったのに。」
許せない、と言いながらクロームさんは武器を振り上げた。
「危ない!!」
『っ!!』
千種君の声と同時に、立ち上がって走る。
横には犬、後ろには千種君がついて来た。
『ハァッ、うっ…』
「ナマエ、大丈夫れすか?」
『は、い』
正直、あまり大丈夫ではない。
心臓が苦しい。
あたし、こんなにも体力が落ちているのか。
「退院したばかりだからね。いきなり走ると息が切れるんでしょ。」
『え…』
千種君が、あたしの横に並ぶ。
『何で、入院したこと知ってるんですか?』
「……」
彼らは知らない筈。
だって、久しぶりの再会なんだ。
「骸様が、見てたから。」
六道骸が?
「こっちだびょん!!」
―グイッ―
『あ、』
犬に腕を引かれて、少し狭い部屋に入った。
扉が閉まった事を確認すると、全身の力が抜ける。
『ハァッ、ハァ…ハァ…』
「ナマエ、水れす。」
『あ…ありがとうございます。』
先程買ってきた物か、冷えたペットボトルを犬から貰った。
『あたし…クロームさんに何かしたんですか?』
「それは…っ」
「してないよ。」
犬が何かを言いかけて、千種君が否定した。