隣町
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「うん!!サボろう!!」
次の授業で、今日の授業は終わる。
もう少しで放課後だ。
「ナマエちゃん?」
『はい。』
「大丈夫?ボーっとしてたみたいだけど…」
10代目が、心配そうに見てくる。
ボーっとしていたつもりはないけど。
『大丈夫です。』
「良かった。ねぇ、ナマエちゃんも一緒にサボろうよ!!」
あたしはここの学生じゃないから、サボリにはなりませんよ。
そう言って笑おうとしたけど、やめた。
もう少しで放課後になる。
今10代目達と一緒にいれば、放課後別れて黒曜に行きづらい。
感づかれるかもしれないし。
『あたし…今日は先に帰っていますね。』
「あ…そっか。病み上がりだもんね。」
10代目はあっさり納得してくれた。
『すみません…では、皆さんで楽しんでくださいね。』
「おう。色々とありがとうな。」
「その…気をつけろよ。」
山本武と獄寺隼人が手を振ってくれたので、あたしも軽く振って別れる。
廊下では、10代目達の楽しそうな声が響いていた。
先生に見つからなければ良いけど。
『10代目…』
仲直り出来て、良かった。
また、あの3人の笑顔が見れて良かった。
あの笑顔を守る事が出来て、良かった。
もう少し。
もう少しで、全てが終わる。
『六道…骸…』
右手に力を込めてみる。
拳が出来ても、弱々しくて力も入らない。
勝負になった時、きっとあたしは勝てない。
でも、あたしは行かなくちゃいけない。
『Dr.シャマル、ごめんなさい。』
ポケットには最後の注射器が入っている。
最後の痛み止めだ。
もしもの時は、これを使おう。
『いってきます。』
ポツリと呟いて、あたしは並盛を出た。