仲間
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あたしは何て図々しい人間なんだろう。
ふざけんなって殴られても仕方ないよ。
出てくる涙を拭いて拭いて、いくら拭いても止まらない。
―コツコツ―
「ナマエちゃん。」
10代目がいつの間にか、あたしの目の前に下りてきた。
「ありがとう。」
『じゅ…だい…め』
あぁ、あぁ、
獄寺隼人も10代目も、何であたしに感謝してくれるの?
『10代目!!』
「ぅわっ!!」
強く強く10代目を抱きしめた。
あたしと大差ない身長。
でも、しっかりした体だ。
「何してんだツナ。」
―ガンッ―
「ふげっ!!」
『リボーン!!』
リボーンが、10代目の頭を蹴った。
ていうかリボーン、いつから此処に…?
「ナマエ。」
『は、はい!!』
ギリギリと10代目を絞めながら、リボーンはあたしの方を向いた。
「スッキリしたみたいだな。」
『…うんっ』
ねぇリボーン、今あたし…凄く気持ちが軽いよ。
もう右手でクナイを握る事ができないかもしれないけれど、今なら何とかなるかもって思えるの。
『10代目、そろそろ教室に戻った方が良いですよ。あと3分でチャイムが鳴ります。』
「あ、もうそんな時間か。」
リボーンに絞められた10代目は、弁当箱を持って扉に向かった。
『ねぇリボーン。お願いがあるの。』
「何だ。」
『今日の放課後だけ、10代目をお願いして良いかな?』
「…何でだ。」
10代目が手を振っているから、あたしも振り返す。
あたしとリボーンの会話は、きっと聞こえていない。
『放課後、隣町に行って来るね。』
「…手はまだ回復してねぇだろ。」
『戦わないつもり。何だか嫌な予感がするの。』
「嫌な予感…?」
『うん。』
リボーンが言うには、あたしが入院してから、六道骸が10代目の体を使う事はなくなったらしい。
一体、何故…?
『嵐の前の静けさなら、潰さないといけないし。』
「……」
『だからリボーン…お願い。お願いね。』
リボーンの返事はわからないけど、とりあえず10代目を待たせてしまうから、10代目の元へ走った。
―ズキンッ―
『っ、』
あぁ、手が…
『…痛い』
続く