仲間
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獄寺隼人に、全て話した。
前に六道骸が“契約”をしていて、10代目の体を使って嫌がらせをしていたことを。
「…じゃあ、ナマエの手をそんなんにしたのも、骸なのか?」
『はい。山本武のユニフォームを切ったのも、そうです。』
「じゃあ…じゃあ、今まで10代目の様子がおかしかったのも…」
『はい。全て…骸さんがやった事なんです。』
「っ、クソッ!!」
―ダンッ、ダンッ―
何度も何度も、壁を殴る獄寺隼人。
左手で止めるようにそっと触れると、獄寺隼人は壁を殴るのをやめた。
「俺はっ、何て事を…!!」
『落ち着いてください。』
「落ち着けるかよ!!俺は、10代目を傷つけたんだ!!」
『それは…』
攻められない。
あたしはこの人を、攻められないんだ。
『また…やり直せば良いんです。10代目だって、許してくれます。』
「くっ…」
そう。10代目はきっと許す。
でも、獄寺隼人は自分を許さないだろうな。
『すみませんが、山本武にも話しておいてください。』
「…あぁ」
『あたしは、先に行きますね。』
昼休みが終わってしまう。
獄寺隼人から離れ、背を向けた。
「ナマエ。」
『…はい。』
背を向けたまま、答える。
「ありがとう…ありがとうな。」
『っ、』
「ナマエが来てなかったら…まだ10代目を理解しないで恨んでいた。」
やめて。
お礼を言わないで。
『…あたしも、偶然わかっただけですから。』
逆を言えば、あたしが来なければもしかしたら…六道骸はここまで酷い事を起こさなかったかもしれない。
あたしも、10代目に酷い事を言わなかった。
そして、恨んでいたなんて…気づかなかったかもしれないんだ。
『では…また。』
あたしは10代目のもとへ向かって、走った。