仲間
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ディーノさんの所で修行している間、時々ある疑問が頭に浮かんできた。
“あたしは今、何の為に修行してるんだっけ?”
結局、答えはいつも“皆さんに会うため”になる。
あながち、嘘ではなかった。
「恨んで…た?」
10代目が、微かに震えている。
あたしはただ、俯いている事しか出来ない。
『任務失敗って…前にリボーンが言ってました。』
任務失敗。
あたしの任務を、一番良い方法で終わらせたリボーン。
『でもあたし、認めたくなかった!!あたしが負けたなんて、思いたくなかった!!』
「負け?」
そう、負け。
任務失敗は、10代目や獄寺隼人、山本武たちに負けた事を意味する。
『修行している時も、ずっと思ってました……あの人達は、どうして今更仲良くしてきたんだろうって。』
あたしが独りで苦しむ姿を楽しそうに見ていた山本武。
偽善者で、いざ自分の立場が混乱すると八つ当たりする獄寺隼人。
大切な人しか目に入らなくて、それ以外の人は簡単に殺そうとする10代目。
『今更、優しくされたって嬉しくなかった…!!あたしが…自分が醜く見えて、嫌だった!!』
「っ、」
『でもそんな自分をリボーンに知られたくなくて、誤魔化してました。皆さんに、会いたいって…』
あたしは、鍵をかけていた。
自分の気持ちに。
『まさか、六道骸に言われただけであたしの気持ちが爆発するなんてっ』
六道骸に言われて、胸が騒いだ。
言いたい事を言われた気がして、腹が立った。
『あたし…全てが許せないんです。10代目達も、六道骸も、自分自身も。』
10代目と目を合わせる。
涙を流すわけではないけど、その表情は今にも崩れそうだ。
「ごめん…その…俺、帰るね。」
『あ…』
10代目は、あたしに背を向けた。
「仲間とか…友達とか、勝手に思っててごめん。」
―ダッ―
『っ、10代目!!』
あぁ、あたし…凄く後悔してる。
10代目にあんな顔をさせてしまった。
でも、あたしがどんなに叫んでも、10代目が振り返る事はなかった。
それから、10代目があたしの病室に来ることはない。