本当は
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夕方になると、少し頭の中が落ち着いて来た。
「ナマエ。ツナがそろそろ来るぞ。」
『…うん』
「俺は喫茶店に居る。」
『ありがとう。』
その時、ドアの向こうに人の気配を感じた。
―コンコン―
『はい。』
「あ、えっと、その…沢田です。」
来た。
『…10代目?どうぞ、入ってください。』
―ガチャッ―
「ナマエちゃん…?」
10代目が、驚いたようにあたしを見ている。
「ナマエちゃん、目が覚めたんだ!!」
『はい。もう、大丈夫です。心配かけました。』
一度は気まずそうな顔をした10代目だったけど、すぐに嬉しそうに笑ってくれた。
「じゃあナマエ。あとでな。」
『あ、うん。』
リボーンが病室から出て行く。
部屋には、10代目と2人きりになった。
『10代目、こちらに来て椅子に座ってください。』
「…うん」
少し遠慮がちに椅子に座る10代目。
頬にはガーゼ、腕には包帯が巻かれているのが見えた。
きっと、足にも巻かれているのかな…
『あたし、10代目に沢山謝らなくてはいけません。』
「…え?」
そう、沢山。
『まず、あたし…10代目を十分に守れる程強くはなってませんでした…すみません。』
「そんな、そんな事ない!!」
慌てて答えてくれた10代目に、軽く笑んだ。
『あと…10代目の人格の原因、わかったんです。』
「本当!?」
勢い良く、10代目が立ち上がる。
『知ったんです。あの時…10代目と教室にいた時。』
「何が、原因なの!!」
『でも…』
あたしは、10代目の声を無視して話した。
『獄寺隼人が来たとき、あたしはワザと話さなかった。』
「……え?」
そう、
あたしはワザと言わなかった。
言えたのに。
喋れたのに。
『…人格の正体は、六道骸でした。』
「っ!!何で、アイツがっ」
『その一言が…言えなかった。』
10代目は、何だか混乱しているみたいだ。