狂喜の笑み
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『……骸さん?』
「ん…ナマエちゃん?」
顔を上げた10代目の瞳は、先程のとは違う。
あぁ、いつもの10代目だ。
「ナマエちゃん…その傷!!」
10代目が驚くのも、無理はない。
手から大量に血が出ているんだから。
「また…俺のせい、だよね…?」
『違っ!!』
10代目のせいではない。
言わなきゃ。
『違うんです。これは、全て…』
「え?」
言わなきゃ。
そうすれば、全て終わる。
任務も。争いも。
―ズキンッ―
『う゛っ!!』
「ナマエちゃん!?」
手の痛みが、戻ってきた。
『い゛っ…』
痛いのは、当たり前だ。
手を貫通してあるのだから。
「ナマエちゃん、ナマエちゃん!!」
『じゅう、だい…め』
―ドクンッ―
あぁ、時間切れ…だ。
「……ナマエちゃん?」
『はぁ、はっ』
手の震えが、止まらない。
胸を押さえて、地面に膝をついた。
「ナマエちゃん!!」
『じゅ…だ…』
誤解、を
―ビシャッ―
『……かはっ!!』
手の傷口と口から、大量の血が出た。
あたしの体は、その場に倒れる。
耳からも、少し出ているみたい。
「あ…ナマエちゃん!!」
『はぁ、うっ…あ゛ぁっ!!』
手が、さっきより痛い気がする。
痛みが増したみたいだ。
10代目は倒れたあたしの体を、揺さぶる。
「まさか…痛み止めを!?」
あたしは、ゆっくり頷いた。
「どうして…どうして!!」
―ガラッ―
教室の扉が、開いた。
「…ナマエ?」
『ごく、で…ら…』
あ。
しまった。
―バキッ―
「うわぁ!!」
『っ!!』
獄寺隼人が、10代目を殴り飛ばした。
―ズザァッ―
「テメェッ…!!」
『待っ…!!』
―ゾクッ―
体がゾクゾクする。
今のあたしも、笑ってる?
続く