狂喜の笑み
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ピリピリした空気を、肌で感じる。
あと2分までに、Dr.シャマルのもとへ行かなくちゃ。
でも、六道骸をこのままにしておくわけにはいかない。
『どうして…10代目の体に…』
「……」
まっすぐ、見つめられる。
反らしたい。
でも、反らせない。
「笑って…いたんですよ。彼ら。」
『…え?』
「貴方の話をして。楽しそうに、笑っていたんです。」
『それは…1ヵ月前の事ですか?』
「そうです。」
『……』
それだけの理由で?
『あたしが…10代目達を恨んでいるという根拠は?』
「クフフフ」
六道骸は、ただ笑っている。
手にはまだ、コンパスを握って。
「そうそう。僕は痛みを感じませんが、機能が停止すればこの体にはいられないんですよ。」
『…え?』
理解できない。
「クフフ、貴方は相変わらず理解が悪い。」
ムッ。
「機能停止とは、死を意味しているんですよ。」
『………まさかっ!!』
機能停止って、まさか、10代目を…
「……」
―スッ―
『っ!!』
コンパスの針が、10代目の喉にあてられる。
『や…やめて!!』
針の先が、少しだけ喉に刺さる。
「クフフフ。」
『駄目です!!』
―ゾクッ―
少しだけ血が、首から垂れている。
それ以上深く刺すのは、危ない。
『どうしてっ…10代目をっ』
六道骸を見ることが出来なくて、下を向いた。
「ナマエ。」
六道骸に呼ばれて、顔を向ける。
『むく…ろ…さん?』
「クフフフ…」
『ど…して…?』
「クフフッ、何です?」
『どうして、笑っているんですか?』
「クフフ。おかしな事を聞きますね。」
喉から針が抜かれる。
大丈夫。
首の傷は浅いから、軽い治療で間に合う。
「僕は、ナマエが笑うから笑っていたんですよ。」