真実
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「今…体育館で…体育の授業中なんだ。」
『10代目は……』
行かないんですか?
そう聞こうとした瞬間。
10代目の机の上にある、ビリビリに破かれた体育着が目に入った。
『…何方に?』
「わからないや。みんな…俺のこと、嫌ってるし。」
『…っ、』
あたしが任務で嫌われているときも、そうだ。
全員が容疑者で、誰も信用できなかった。
「それよりもナマエちゃん!!」
『はい。』
「その手…痛い?」
10代目があたしの手を見るから、あたしも自然と手を見る。
手からは、火傷の跡から血が流れている。
『大丈夫ですよ。あとで治療しますから。』
「……」
『あたし、勝ちました。』
「え…」
『勝ったんですよ。あたし。獄寺隼人に。』
「すごい…すごいね!!やっぱりナマエちゃん、すごく強くなったね!!」
『獄寺隼人…まだ、迷ってるんです。でも、また…また、少しかもしれないけど10代目を信じてくれると思いますよ。』
「ほ…本当!?」
『はい。』
「本当に!?」
『はいっ!!』
10代目の顔が、少しだけ紅くなる。
「ありがとう…ありがとう、ナマエちゃん!!」
10代目が、照れたように笑っている。
『…いいえ、10代目の笑顔を見れて良かったです。』
10代目に背を向け、体育着に触れた。
『体育着は…これはもう、新しいものを買った方が良さそうですね。』
「……」
『そうだ。明日、獄寺隼人をお昼のお弁当の時間に誘ってみましょう。』
想像してみた。
少し照れた10代目と、気まずそうにしながらもお弁当を食べる獄寺隼人。
そんな2人の側にいるあたし。
…うん、素敵だ。
『あの、10代目――…』
―ガタンッ―
『ぅわっ!!』
振り返った瞬間。
視界が変わった。
頬…体が、床にあたる。