真実
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―タッ、タッ―
廊下を走って、10代目を探す。
屋上にいたせいで、あたしが走った後は水が。
『……』
獄寺隼人は、あれから何も言わなかった。
あたしも、10代目を探したかったから何も言わなかった。
―ズキッ―
『うっ』
手に、痛みが戻ってきた。
薬が切れたんだ。
―ドクンッ―
『うぁっ、はっ…』
呼吸が、苦しい…
1本でコレなら、次使ったらヤバいかも。
膝を床について、呼吸を整える。
今は授業中らしく、廊下には誰も居ない。
『ハァッ、ハァ―…』
Dr.シャマルの言うとおり、はぁはぁしてるし。
『うっ…うぅっ…』
苦しいっ
胸元を掴むと、血がついた。
手のひらの血だ。
『ハァッ、うっ…かはっ!!』
本当に、2本目を使ったら、どうなるんだろ。
『はっ、はぁ―…』
10分程経っただろうか。
呼吸が少し、落ち着いてきた。
『…10代目、探さないと』
とりあえず、教室に行ってみよう。
『よしっ』
確か、ここの廊下を曲がったところが教室だ。
『……』
獄寺隼人が、追ってくる気配はない。
きっと、屋上で何か考えているんだ。
『ヘックション!!』
色気のないくしゃみだ。
雨にあたっていたせいで、少し寒い。
『…着いた。』
着いた、けど。
人の気配がない。
静かすぎる。
『…まさかっ』
また、10代目が危険な目に…
―ガラッ―
『10代目!!』
「……え?」
『……』
誰も居ない教室。
10代目がただ、席についていた。
「えっ、ナマエちゃん…大丈夫!?びしょ濡れだよ?」
10代目があたしの所に、走ってきてくれた。
「うわ、手も怪我してる…!!まさか、獄寺君に…?」
『10代目。』
「な、なに?」
『皆さんは…何処にいるんですか?』
「……」
今は、授業中。
10代目だけが此処にいるのは、おかしい。