弱者
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雨が降る朝。
週明けにしては、嫌な天気かもしれない。
「はぁ…ダルい。」
『10代目、忘れ物はないですか?』
朝の支度を付き合っていると、10代目は早くも面倒そう。
「うーん…雨きらい。」
『はは…』
フゥ太君まで、こんな調子だ。
「ツナ!!そんなのんびりしてないで、早く学校に行きなさい。」
階段の方から聞こえた10代目のお母さんの声。
時刻はもう8時過ぎだ。
「ゲッ。もうこんな時間!?」
『抱えて走りますか?』
「いや、大丈夫だけどさ!」
あれ?
今、軽く引かれた?
「えっと…今日の数学はコンパスと定規使うから…」
『こんぱす?』
「円を書くやつだよ……って、コンパス知らないの!?」
『はい。初めて見ました。非常時には武器にも使えそうですね。』
「使わないから!!何その忍特有の考え!?
あ、もうこんな時間だ…母さん弁当ー!!」
コンパスを鞄にしまい、10代目はいそいで階段をおりて行った。
忙しい人だ。
『……』
でも、無理しているようにも見える。
それはきっと、気のせいではない。
忙しそうに見えるのも、そうしていないと自分を保てないから…かな。
「ナマエ。」
『リボーン、おはよう。』
朝からスーツを着こなしているリボーンは可愛くて可愛くて格好良くてもう格好良くて…
「おい、何ハァハァしてんだ。」
『ご、ごめ…』
ヤバイヤバイ、すっかり意識が飛んでた。
「ツナの事、しっかり頼むぞ。」
『っ!!……うん、任せて。』
リボーンに頼られてる。
それって、あたしの中で大きな成長だと思う。
「いってきまーす!!」
「ほら、ツナが行くぞ。」
『あ、10代目!!あたしも行きます!!』
雨が降る中、あたし達の月曜日はこうして始まった。