笑顔
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時間は夕方になっても、10代目は目を開けなかった。
『Dr.シャマル。今日のところは、10代目を運んで帰ります。』
「まー…異常はねぇし、病院に行く必要はないな。連れて帰れ。
…その前に。」
『…?』
「痛み止め。出来てるぜ。」
『本当ですか!?』
というか、いつの間に作ったんだろう。
「ま、説明してやっから座れ。」
手招きをされ、言われた通り椅子に座る。
「ま、なんつーかナマエも覚悟はしてると思うが…」
こうしてDr.シャマルを見ると、やっぱり医者なんだと思う。
あの普段のふざけた表情も見られない。
「速効制にはそれなりのリスクが伴う。」
『副作用…ですか?』
「そうだ。」
覚悟は、している。
大丈夫。
「ま、薬の効き目は3分から5分って考えておけ。」
『それは…随分と…』
曖昧な。
「3分は保証できる。だが、効き目がいきなり切れるわけじゃねぇ。
ゆっくり、ジワジワ切れていく。
もし、少しでも痛みを感じたらその場を引け。
絶対に、続けて薬を使うなよ。」
『なるほど。少しでも痛みを感じれば、薬は切れていく一方なんですね。
でも…もし、続けて使ったらどうなるんですか?』
あたしがそう聞いた瞬間、Dr.シャマルの眉がつりあがった。
きっと、この質問も予想はしていたと思う。
「知らなくていい。」
『な…』
何故?
「知ったらお前は、きっとそれでも構わないと言って使う。
だから、続けて使った時にどうなるかわからない恐怖のままいればいい。」
『そんなっ!!』
完全否定は出来なかった。
実際、あたしは続けて使った時にどうなるか知ったところで、使わないとは言いきれない。