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「でも…もう限界だよっ。」
微かに震える、笹川京子の手。
『待って、笹川京子!!話を…』
「落として!!」
「りょーかい。」
「え…」
笹川京子がそう言った瞬間、10代目を支えていた手が何の迷いもなく、離された。
『っ、10代目!!』
「う…うわぁぁぁっ!!」
―ゾクッ―
また、体がゾクッとした。
あたしの視界から、10代目が消える。
『――っ、離して!!離しなさい!!』
どんなに暴れても、退こうとしない男子。
「ナマエちゃん…どうして、かばうの?」
『笹川京子こそ!!貴方らしくないですよ!?』
「だって…仕方ないじゃないっ。
私だって、前みたいにツナ君と遊びたい!!
でも、駄目なの…今のツナ君は、私の知ってるツナ君じゃない!!
あんなツナ君と、一緒にいたくないよ!!」
『……』
笹川京子の瞳から、涙が。
『ど…して…』
「…ナマエちゃん?」
『皆っ…仲良くなりたいって気持ちは同じなのに…っ』
「っ、」
どうして、たった1つの問題に立ち向かえないの?
どうして、助けてあげないの?
『離して。10代目を、助けに行きます。』
「……」
男子達は、大人しくあたしを開放した。
『10代目だって…辛いんです。そんな時に笹川京子に嫌われたら、生きた心地がしないと思う。』
「……」
『…では、失礼します。』
あたしは、10代目が落ちた窓に近付いた。
「ナマエちゃん…?何して…」
『ここから行った方が、早いですから。』
前は怪我をしていたから着地できなかったけど。
「あ、危ないよ!!」
顔色を悪くして、近付いてくる笹川京子。
あぁ、この人は本当は、こんなにも優しいのに。
『大丈夫ですよ。あたしは忍ですから。』
あたしはそう言って、窓から飛び下りた。