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人間は、何て不器用なんだろう。
“仲良くなりたい”
その気持ちは一緒なのに。
たった1つの問題だけで、どうしてこんなに遠回りしてるの…?
『ハァッ、ハァ…』
廊下を走って、10代目のいる教室を目指す。
嫌な予感が止まらない。
静かすぎて、不気味な教室の前に、ついた。。
―ガラッ―
『10代目!!』
扉を開けると、懐かしい光景が目に入った。
「ナマエ…ちゃ…」
知らない男子に首を掴まれ、窓から体をぶらさげられている10代目。
その姿は、まるで前のあたし。
『な、にを…何をしているんですか!!』
あり得ない。
この人達は、名前は覚えていないけど、10代目のクラスメートだ。
『10代目を離しなさい!!』
あたしは、10代目の所に走ろうとした。
―ダンッ―
『う゛っ』
でも、その瞬間、後ろから二人の男子に地面に押さえ付けられた。
『離して…離せ!!』
「ぅわっ!!コイツ、強ぇぞ!!誰か手伝え!!」
―ドンッ―
『あっ!!』
両腕を一人ずつに押さえられて、もう一人に背中を押さえられた。
流石にあたしも、身動き出来ない。
「ナマエちゃん。」
『笹川…京子…』
あたしの目の前に立つ、笹川京子。
『笹川京子、皆を止めてください!!どうして、こんな…』
「……」
『笹川京子!!』
「もう…良いよ。こんな人、助けなくて。」
『ど…して…』
笹川京子の顔からは、昨日の温かい笑顔は感じられない。
でも、昨日は、信じてくれるって…
「いつもはね、山本君が止めてくれていたの。」
『…山本武が?』
なんとなく、想像はつく。
なんだかんだ言っても、仲良くいたいんだ。
皆が怒る中で、仲裁をしていたんだろう。
でも、その山本武は今日はいない。