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10代目が出たあと、あたしは10代目を追って学校へ。
学校に着くと授業はもう始まっていたらしく、生徒もいつもより少ないせいか静かだ。
『先に、Dr.シャマルの所へ行かなきゃ。』
土曜日だけど、来ているだろうか。
そもそも、あの人はちゃんと仕事しているのかな?
昨日の事もあって少し憂鬱になりながらもあたしは、保健室へ向かった。
―コンコン―
『……』
保健室の前について、閉まっている扉を叩いても反応がない。
『…失礼します。』
ガラッ、と控えめに扉を開けると、目の前にはソファに腰掛けるDr.シャマルの姿が。
『Dr.シャマル?』
名前を呼んでも無反応。
『…あぁ、』
あたしが側に近付くと、その理由がわかった。
規則正しい寝息。
彼は、座ったまま寝ているみたいだ。
『なんて器用な真似をする人なの…』
あたしは勝手に向かいのソファに腰をおろした。
案外、心地よい。
『Dr.シャマル。』
「……」
『昨日は、治療してくれて…ありがとうございました。』
返事のない、無意味なお礼の言葉。
『あたし…忍という仕事に、プライドを持っています。だから、貴方に愚弄されたと思った時は頭に血が上りました。』
あぁ、あたしってまだまだ子供だな。
自分のスカートを握る手が、微かに震えている。
『でもっ』
あたしは子供だから。
子供だから、まだ…
ううん。これは、一生…
『それ以上に…リボーンを愛しているんですっ』
馬鹿だ、と呆れられても構わない。
皆の役に立ちたくて、任務を受けたわけじゃない。
リボーンに会いたくて、任務を受けたんだ。
『でも、仕事を舐めてるわけじゃない。
今のあたしのやっている事は、一般人でも出来るかもしれない。
でも、それでも、やり遂げたい。』
10代目を、守りたい。
この気持ちに嘘はない。
『それで…あの、Dr.シャマルに今日はお願いがあって来ました。』
スカートを握っていた手を緩めて、あたしはDr.シャマルの方を見た。