薬
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朝起きると、まだ歯形の所が痛んだ。
そりゃあ、肉に食い込んだんだから当たり前だけど。
「あらナマエちゃん、おはよう。」
朝食の支度をしていたらしい、10代目のお母さんが挨拶してくれた。
『おはようございます。すみません、勝手にソファで寝ちゃって…』
「あら、好きな所で寝て良いのよー。ツナの部屋じゃあムサ苦しいでしょ?」
『アハハ、そんな…』
10代目のお母さんは、相変わらず優しい人だ。
「あ、の…ナマエちゃん。」
後ろから声が聞こえ、振り向くと10代目がリビングに入るか入らないかの位置からこちらを覗いている。
『おはようございます、10代目。』
「あの、その、昨日はごめん!!」
あたしが挨拶をすると、返って来たのは謝罪の言葉。
「自分でも、わけがわからないんだ!!でも、ナマエちゃんに悲しい思いをさせて…本当にごめん…」
『……』
10代目の肩が、小さく震えている。
左の頬は少し腫れていて、本当にリボーンに殴られたんだな、とわかった。
『…10代目、目の下にくまが出来ています。』
「……」
10代目のもとへ近付くと、10代目は一瞬肩をビクッと反応させた。
『昨日のアレは、10代目の意思じゃない事くらい、わかってますよ。あたしも、驚いて10代目のお側を離れてすみませんでした。』
「そんな、ナマエちゃんは悪くないよ!!」
『そしたら、10代目も悪くないです。だから、ね?』
何が“ね?”なのか。
わからないという顔を浮かべながら10代目はあたしと目を合わせる。
『おはようございます、10代目。』
「っ!!お、おは…よ…」
10代目は、弱々しくあたしに笑顔を見せた。
「ツナー?早く仕度しないと遅刻するわよー?」
「って、もうこんな時間!?」
10代目は急いでご飯を食べると、学校の鞄を持って、靴をはいた。
…いつもの行動より、早い。
「じゃあ、いってくる!!」
「いってらっしゃーい。」
10代目が出たあと、あたしも急いで準備をして家を出た。