歯形(!)
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『雲雀先輩こそ、どうしてこんな時間に?』
「最近公園にデカイ群れがあるって聞いてね。寝る前にちょっとした運動だよ。」
『でもこれはちょっとやり過ぎですよ。』
「…ねぇ。」
『はい?』
「任務以外だと…怒らないんだね。他人を傷つけること。」
『え?そりゃあ…あたしにとって、赤の他人だし…守る理由もないし…』
変な事聞かないでください、って言うと、雲雀恭弥は口をポカンと開けていた。
…レアだ。
「意外だよ。もっと平和主義かと思ってた。」
『あの、あたし一応忍というマフィアなんですよ。』
「そうだっけ?」
酷い…
「ねぇ、何それ。」
『はい?』
雲雀恭弥が、ゆっくりと近づいてきた。
「首のソレ。何?」
『首…?』
指をさされた方の首に触れると、少し細かい凸凹がある。
『――っ!!』
思い出した。
「何?」
『え、いや、何でもないです!!』
これは、10代目の歯形だ。
さっき噛まれたときのだ、絶対。
「見せなよ。」
『嫌です嫌です!!何でもないですから!!』
手で歯形を隠して後ろにさがると、雲雀恭弥があたしに近づいた。
「…抵抗しないでよ、手が滑ってトンファーで頭砕くかもしれないから。」
『どんなかもしれないですか!?』
―ガシッ―
思わずツッコミを入れると、腕を雲雀恭弥に掴まれた。
―ゴキッ―
『いぎゃ。』
ちょっと、首が有り得ないくらい曲げられてるんですけど。
「歯形、だね。」
『い、犬に噛まれたのかなー…』
10代目の歯形だなんて、言えない。
「ワォ。随分大きそうな犬だね。」
『ま、まぁ…』
「くせっ毛な犬かい?」
『ま、まぁ…』
「名前は、綱吉だったりしてね。」
『ま、ま…ぁ…』
体中から、冷や汗が溢れた。
雲雀恭弥を見ると、あたしを馬鹿にしているような笑みを浮かべている。
…やられた。