歯形(!)
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―クチュッ、チュッ―
『んっ…やっ…』
抵抗しようとすると、10代目はあたしの腕を掴んだ。
足も、10代目の足と重なっていて思うように動かせない。
『ふぁ…あっ』
片手が離されたと思ったら、パジャマの中に10代目の手が入ってきた。
『ぷはっ!!だ、ダメです10代目!!それはダメ!!』
聞く耳をもたない10代目は、あたしの首に噛みついた。
『いっ…』
嫌だ嫌だ、
こんなの嫌だ!!
―カチッ―
「ツナ、それ以上はやめとけ。」
『リ…ボ…』
リボーンが、10代目のこめかみに銃をつきつけた。
「……フフッ」
10代目は一度笑うと、瞳をゆっくり開けた。
このパターンを、あたしは知っている。
「あれ?俺…」
10代目は、ポカンと口を開けてあたしを見た。
そりゃあ、気付いたらあたしの肌を直接触っているんだから、驚いても仕方ない。
「わっ、わっ…ご、ごめん!!」
慌てた10代目は、あたしの上から退いた。
『……』
わかってる。
10代目には、記憶がないんだ。
「ナマエ、ちゃん?」
『10代目…ごめんなさいっ。』
―ダッ―
「ナマエちゃん!!」
あたしは、10代目の部屋を窓から飛び出した。
『はぁ、はっ』
いろんな住宅の屋根の上を走って、知らない家の屋根で立ち止まった。
『うっ…ひっく…』
涙が、止まらない。
悲しいのか、怖かったのか、わからない。
『リ…ボ…』
リボーンに助けられたけど、リボーンに見られた。
他人とキスしているところを。
リボーンはどう思ったんだろう。
「何泣いてんだ。」
『リボーン…』
気が付くと、リボーンがあたしに追いついていた。
あたしは涙を拭いて、腰をおろした。
「ツナの事は…わかってるな。」
『うん…別の人格の方…だよね?』
「そうだぞ。だから…」
『……』
気にするな、ってリボーンは言わなかった。