守
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『ハァッ、ハッ…10代目っ』
10代目が危ない目にあったらどうしよう…
あたしがこうして走っている間にも
殴られたり、
蹴られたり、
そう思うだけで、体がゾクゾクした。
『っ!!』
L字型に曲がる窓から、10代目と雲雀恭弥の様子が見えた。
雲雀恭弥は容赦なく、10代目を痛めつけている。
―ゾクッ―
『ハッ、じゅ…10代目!!』
―ドカッ―
「ぅあ゛っ!!」
廊下を曲がった瞬間、雲雀恭弥が10代目を思いっきり蹴り飛ばした。
あたしの方に飛んでくる10代目。
『っ!!』
あたしは腕を広げて、10代目を受け止めた。
―ガァンッ―
『う゛っ!!』
10代目を受け止めた衝撃で、あたしの体は後ろの壁にぶつかった。
『はぁ、はっ…う゛っ…ゴホッ!!』
頭を強く打ったから、クラクラする。
10代目の体で肺を強く押されたらしく、息も上手くできない。
「い゛ッ…ぅ、あ…ナマエちゃん!!」
10代目はあたしに気付くと急いで起き上がった。
…ちょっと、意識がボーッとする。
「ナマエ。遅かったね。」
『雲雀…先輩。』
雲雀恭弥はゆっくりあたしに近付くと、怪しい笑みを浮かべている。
手に持ったトンファーが、構えられるのが見えた。
『だめ…です。10代目は…傷、つけ…させません。』
膝立ちになって、10代目の前に出た。
あ…意識飛びそう。
「ナマエちゃん…頭から血、出てるよ!!」
10代目は顔を青くさせて心配してくれた。
あたしも自分の頭を触ると、血が出ている事がわかった。
『……』
あたし、何をやっているんだろう。
今度こそ、任務をちゃんとやるって…決めたのに。
『はは…ごめんなさい、10代目…あたし、貴方を守りきれなくて…』
意識が、朦朧とする。
体の力が、抜ける。
「…フフ。くだらない。」
『……』
意識が、遠くなっていく。
10代目が…笑ってる?
そんな、まさか…ね。
続く