守
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屋上には、
楽しい思い出も
悲しい思い出も
沢山の、想いが残る場所だった。
今は、立っていると息がつまりそうになる場所になった気がする…
『あ、たし…が、悪いんですか?』
「……」
皆に、“おかえり”って言ってほしかった。
笑顔で迎えてもらいたかった。
でも、それは…
「悪い、ナマエ。俺のただの八当たりだな。」
獄寺隼人の顔を見ると、苦笑を浮かべていた。
「勘違いすんなよ。俺も山本もナマエが帰って来た事は喜んでる。」
『…ありがとうございます。』
「ただ…」
獄寺隼人の顔が、険しくなった。
「頼むから、10代目の味方でいるのはやめてくれ。」
『っ、む…無理です。』
「…そうだよな。」
獄寺隼人は、ゆっくりあたしの方に歩いて来た。
「俺は…もしかしたら10代目の敵になるかもしんねぇ。」
『どうしてですか!?何故、10代目にあれほど慕っていた貴方が…』
獄寺隼人の顔を見てあたしは、気付いた…
この瞳は、10代目を恐れている。
―ガンッ―
『あぐっ!!』
あたしの胸ぐらを片手で掴むと、壁に倒された。
男の人の力は、成長が早い…
「ナマエに…何がわかる!!
俺がお慕いしていたのは心優しい10代目だ!!今の10代目は俺の憧れた10代目じゃねぇんだよ!!
俺だってまだ信じてぇよ!!
でもなぁ…もう限界なんだよ!!!」
獄寺隼人は、殺意よりも恐怖からの必死さが表情に出ている。
『ご…くっ…』
「っ!!」
獄寺隼人は慌てて、手を離した。
『ゴホッ、ゴホッ!!』
「わ、わりぃ…ナマエ。俺…」
わかってる、この人はただ混乱しているだけなんだ。
『いえ…大、丈夫です。』
しゃがみこむあたしに、獄寺隼人は慌てるように少し後ろにさがった。