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『……あたしを脅すつもりですか?』
「下手に動くと刺さるかもな。」
「まぁみんなで口裏合わせるから大丈夫だけど。」
前のあたしなら、逃げたかな?
怖いって、
おかしいって思ってたかな?
『あたしは今、早く教室に戻りたいんです。だから、負けませんよ。』
あたしがクナイを出すと、男子は一瞬たじろいだ。
「な、なめんなよ…」
『来たらどうですか?いつでもどうぞ。』
「く…くそがあぁぁぁ!!」
カッターを振り上げながら、走って来た。
―ガキィンッ―
「くっ」
『……』
クナイで、振り下ろされるカッターを受け止める。
手首を手刀で叩くと、男子はカッターから手を離した。
「いってぇ…くそっ」
『あたしに武器は通用しません。覚えておいて下さい。』
みんなが唖然としているうちに、あたしはその場を去った。
『はぁ…』
あぁ、あたしにはやっぱり戦いから逃れられないんだ。
でも、それに安心したあたしもいる気がする。
―――…
―ガラッ―
「ナマエちゃん!!」
教室に入ると、10代目があたしの所まで走って来た。
「遅かったね。大丈夫?」
『はい、心配かけてすみません。ちょっといざこざがありまして…』
「いざこざ?」
あぁ、10代目に話した方が良いのかな…
『ちょっと男女に文句言われまして…』
「え!?大丈夫!?怪我は!?」
10代目、パニックになりすぎだ。
『大丈夫ですよ。戦って勝ちましたから。』
「え…」
え?
何で表情曇らせるの?
あたし、変な事言ったかな…
「戦いとか…やめなよ。」
『えっ』
「せっかく忍とかそういうの無しで学校通ってるんだからさ。仲良く…ていうか、和解していこうよ。」
『……』
つまり、
任務じゃないから戦うなって?
普通に…大人しくしてろって?
「ね、ナマエちゃん。」
『…はい』
そっか。
あたしの今まではみんなにとって“普通”じゃないんだ。
『……』
普通に…か。
続く
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