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「お前さんはつい最近まで忍でマフィアだったんだ。不安になるのも仕方ないな。」
『そう…ですね。』
平和とはまだ言い切れないけど。
教室に入れば、他の人には嫌そうな目で見られるし。
悪口は絶えない。
―コンコン―
「お?入って良いぞー(女子なら)」
『何ですかその最後のは。』
―ガラッ―
「失礼します。ナマエちゃん居ますか?」
『あ…笹川京子。』
遠慮がちに入って来たのは、笹川京子だ。
どうしたんだろ。
「あ、ナマエちゃん。良かった…ずっと話す機会が無かったから。」
そりゃあそうだ。
あたし達は前、敵対していた。
それが今になって普通に話していたら…笹川京子が周りから言われて、孤立してしまうかもしれない。
それは避けなくちゃ。
『それで、わざわざどうしたんですか?』
「うん。あのね、お礼を言いたくて。」
お礼?
「ツナ君を、前の優しいツナ君に戻してくれてありがとう。」
―ドキッ―
『あ、あたしは何も…してないですよ。』
「ううん。ナマエちゃんが居なかったら、ツナ君はあのままだったよ。」
そんな風に言われると、なんだか照れる。
「ツナ君…もう、大丈夫なの?」
『はい。もう大丈夫ですよ。』
「良かった…」
笹川京子が、可愛く笑った。
良かった。
笑ってくれて。
「明日のお昼は、みんなで食べようね!」
『笹川京子…貴女はあまりあたしに関わると、周りに言われますよ。』
あたしは笹川京子が嫌いじゃない。
女性の友人は少ない分、出来れば傷ついてほしくないし。
「そんな事言わないで。」
『笹川京子…』
「私はナマエちゃんと仲良くしたいよ。それだけじゃダメ?一緒に居る資格は無い?」
『そんなことっ』
「じゃあ、明日は一緒に食べようね。」
ニッコリと笑う笹川京子。
何だかはめられた気がする。
『……はい』
そう答えざる得ないじゃないか。