確かに好きだった(雲雀夢)/思春期番外編
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中学に入って、僕は並盛の頂点となった。
ナマエの為に振っていたトンファーは、今では群れを潰す為だけに使っている。
『あ…』
「……」
家に入ろうとしたら、偶然ナマエと会った。
何ヶ月振りだろ。
まともに顔を見たのも、久々だ。
「久しぶり。」
『…本当に…男だったんだ。』
「うん。」
『そっか…』
「……」
俯くナマエ。
何だか、元気がない。
「学校…どう?ちゃんと行ってる?」
何聞いてるんだ、僕は。
僕がこの関係を壊したのに。
『学校、行ってない。』
「っ!?」
どうして?
誰かにイジメられたの?
何か嫌な事があったなら、僕に言ってよ。
僕が、ナマエを守から。
「…そう。」
言えるわけがない。
僕は、ナマエの嫌いな男なんだ。
『きょーちゃんの居ない学校なんて、つまんない。』
「ナマエ…」
今、何て言ったの?
僕が居ない学校がつまらない?
『きょーちゃん…あたし、きょーちゃんが居ないと無理だよっ…毎日つまんない!!』
「ナマエ…でも、僕は…」
ナマエの嫌いな男なんだ。
『男のきょーちゃんはイヤだけど、きょーちゃんが好きだった!!
きょーちゃんと居ると、安心するの。』
「僕も…ナマエが好きだよ。一緒に居て、安心するよ。」
ナマエは目に涙を溜めて、僕を見た。
『お願い…あたしから離れないで…』
ナマエが望んでるのは、男としての僕じゃない。
幼なじみとして、安全な僕だ。
分かってる。
都合の良い事だっていう事も。
でも、それでも…
「ナマエが望むなら、僕はナマエから離れない。ナマエを守から。」
その時誓った。
僕はナマエの安全な場所で居ようと。
ナマエを苦しめるモノを潰そうと。