血まみれの約束(骸夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「落ち着いて。警察です。」
ハッ、として目を開けると、制服をキチンと着こなした警察が。
『あ…た…助けてください!』
ナマエは、警察に抱きつくように泣き付いた。
警察は、驚いたような反応を表す。
『ひ、人が……むこ…で、襲われてっ……殺人…犯が…』
聞き取りづらかったが、ナマエの言葉に警察は顔を険しくさせた。
「それは…怖かったでしょう。安心してください、スグに安全な所へ連れて行きます。」
『…はい。』
頭を撫でてくれる警察に、安心感を覚える。
警察がいれば、安心だ。
犯人はわかっているんだから、きっとスグに捕まる。
「死体と血の処理は……まぁ、仲間にやらせますから。安心を。」
『え…』
ナマエは、違和感を覚えた。
“襲われて”とは言ったが、それから血が出ているとは言っていない。
ましてや、死体とも…
そう思った瞬間、ナマエの頭ではまた一つ疑問が浮かんだ。
この警察は、何処から現れた?
ナマエは犯人に、背中を向けて走っていた。
そして、警察はナマエの後ろから現れた。
だが、ナマエが走っている間…警察、ましてや人影なんて見えなかった。
じゃあ、この警察は?
『…ぁ…』
震えが、止まらない。
警察の筈だった制服は、見慣れた中学校の制服に。
自分の手を見ると、制服を握っていたせいで血がついた。
「クフフ…」
警察だった筈の声は、先程の犯人の声に。
ナマエは、恐る恐る顔を上げた。
『ヒッ……!』
「しー。静かに。」
声を上げようとした瞬間、骸は手でナマエの口を塞ぐ。
「約束を守れないなんて…いけない子ですね。」
『っ』
涙を流すナマエを見て、骸は微笑んだ。
「やっぱり、はじめから捕まえて監禁すれば良かったんですね。」
『ぃ…ゃ…』
「安心してください、貴方に危害は与えません。約束…しますよ?」
暗い道にナマエの悲鳴が、響いた。
しかしその悲鳴を聞いた者は、誰もいない。
翌日。
ニュースや新聞では、黒曜中の女子一人が殺害され、一人が行方不明という記事が載せられていた。
END