しゃっくり(雲雀)/死ぬ気で妄想ヒロイン
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『…ひっく』
しゃっくりが、止まらない。
『きょ、ひっ、や』
「…どうしたの?」
『しゃ…ひっく、とまっひっ』
「へぇ」
お前、今本当に聞き取れたの?
それとも聞く気無いの?
『ひっく…ひっ』
「……」
『ひっ、あー止まらひっ、なひっ』
「あのさ」
ソファで寝ながらしゃっくりと格闘していると、机に向かっていた恭弥があたしを呼んだ。
「うるさい」
うるさいだと!?
私がこんなにしゃっくりで苦しんでるのに!!?
『ちょ、ひっく…人の、ひっ、きもちひっ』
「僕今仕事中なんだよ。」
『もー、ひっ!!きょ、ひっ』
「うん。分かった分かった。」
何がだ。
「そんなにしゃっくりが出るなら、息止めてなよ。」
『なるほど…ひっく』
とりあえず息を止めてみる。
『……』
「……」
『……』
「……」
『……ぶひっ!』
「え、何それ」
『息、止めなが、らっ、しゃっくり、で、たひっ』
「ふぅん。今のちょっと面白かったよ。」
あ。笑ってる。
ムカつく。
『恭弥。ひっ』
「何?」
恭弥の頬を掴んで上を向かせて、唇を重ねた。
角度を変えたりすると、恭弥は大人しくしている。
『ぶひっく』
「……」
やっちまった。
キスしたまましゃっくりしちゃったよ。
「ムードも何も無いね。」
『ひっく、うっさ、い』
「いつからしゃっくり出てるの?」
『ここに来る途中から。』
「へぇ」
はい、会話終了。
―ドドドドッ―
『…何?ひっく』
「……(嫌な予感)」
―バンッ―
『ひっ』
「貴様ぁぁっ!!委員長に接吻してただろ!!!窓から見えてるんだよ!!」
草壁が凄い剣幕で入って来た!
『びびびびっくりしたぁー』
「草壁の顔は心臓に悪いね。」
「委員長、無事ですか!?」
「ちょっとうるさいよ。」
『草壁、お腹すいたー』
「寄るな痴女!!!」
『黙れ童貞。』
「あれ?しゃっくり止まった?」
そういえば。
さっきっから出ない。
『やったー!びっくりしたら止まった!!ありがとう草壁、初めて草壁に感謝するよ。』
「は?意味がわからん…」
あー良かった。
これで普通に喋れる。
「これで少しは静かにな……ひっく」
『…恭弥?』
「委員長?」
「ひっく、ひっ」
今度は恭弥のしゃっくりが止まらなくなった。
『アホらし。帰ろ。』
「ひっく」
「委員長、可愛いです!」
「死ねば、ひっ、良いのにひっ」
『恭弥気持ち悪い。』