狙われた犬
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―バリーンッ―
『……何?』
どこかの部屋の窓が割れた音が聞こえた。
この辺りは誰も住んでないから、野球ボールが飛んできたなんて事は無い筈。
『まさか…泥棒?』
有り得る!
この屋敷は無駄に広いし、無駄に金持ちだし。
防犯対策してないの!?
『ど、どこの部屋に居るんだろ。』
今この屋敷には、私しか居ない。
私が守らなきゃ。
きっと泥棒も、ベル様達が居ないと思って入って来たんだ。
だったら、私と会ってちょっと叫べばきっと逃げてくれる。
―キィッ―
リビングを出れば、真っ暗な廊下が続く。
怖い…
でも、なんとかしなくちゃ。
『だ…誰か居るんですか?』
返事は無い。
人が居るか居ないのかに関わらず、どこの部屋の窓が割れたのか探さなくちゃ。
『……』
先に廊下の電気をつければ良かった。
でも、もう遅い。
―ガチャッ―
ベル様の部屋に入ってみたけれど、窓は割れてない。
一先ず安心する。
でもまた他の部屋も見なくちゃ。
『まさか…』
隣のアノ玩具部屋?
だとしたら泥棒はとても驚いただろう。
あんないかがわしい物が沢山あるんだから。
もしかしたら、それを見てドン引きして逃げてくれたかもしれない。
私が泥棒だったら、恐ろしくなってさっさと逃げる。
全速力で。
―キィッ―
『…やっぱり』
割れてる。
不運な泥棒さんだ。
『泥棒さーん。居るなら、すぐに帰ってください。ベル様達に見つかったら、ただじゃ済みませんよー』
そうだ。
泥棒が入ったって証拠もあるんだし、この玩具を全部盗まれた事にして捨ててしまおうか。
それも良い考えかもしれない。
『?』
一瞬、暗闇の部屋の中で何かが光った。
『泥棒さん?』
また、一瞬光る。
ただ、光る位置が段々上に上がって――…
『っ、きゃあぁっ!!』
部屋からいそいで出た。
隠れなくちゃ。
どこに?
…考えてられない。
隣の、ベル様の部屋に入って鍵をかける。
『ハァッ、ハァッ…』
何あの人。
何で、ナイフを振り上げていたの?