新しい部屋
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「もういーじゃんナマエ。行くよ。」
『はい?』
ベル様は飽きたのか、犬小屋の前でしゃがむ私の腕を引っ張る。
「ほら、早くしろよノロマ。」
『ギャーッ!引きずらないで!!歩きますから!!』
結局、引きずられたままリビングを出た。
―――…
ベル様の部屋まで拉致され、ベル様はベッドに座り私はその目の前の床に正座させられる。
ずっと引きずられたから、手足が痛い。
「お前さ。」
『はい。』
「何で広い部屋を嫌がるの?」
『え…』
「嫌だからあんな狭い物置で寝てたんだろ?」
『……』
あぁ、ベル様には分かっちゃうんだな。
何だか恥ずかしい。
理由もちょっと恥ずかしいから、出来れば知られたくないのに。
『その…それは…』
何とか言い訳を考えよう。
何を言おう。
―グイッ―
「目反らすな。言え。」
『っ、』
私が俯いていると、ベル様は私の頬を両手で包んで上げさせる。
これじゃあ、ウソも言えない。
『広い…部屋は…』
「うん。」
『こ…怖くて…』
「?」
不思議そうに首を傾げるベル様。
そりゃあベル様に理解出来るわけがない。
『両親が殺された時の事を…考えてると、誰かが私を殺しに来るんじゃないかとか…今も、誰かが部屋に居るんじゃないかとか考えるんです。』
怖い。
広い部屋には、誰かが居そうで。
だから、狭い部屋が良かった。
誰も入って来れない。
隠れる事も難しい。
「ふーん。」
『え、真剣な話ししてるのにそんな反応…?』
結構シリアスに持っていったと思ったのに。
「犬。」
『わ、わんっ…ん、』
ベル様から突然のキス。
ベル様からキスしてきたら、ベル様の首に腕を回すように教えられた。
だから首にそっと腕を回すと、ベル様が私の頭を掴んでより深いキスに変わる。
また舌を噛まれるんじゃないかと緊張したけど、今日のキスは優しくて何だか安心した。