愛のカタチ(持田夢)
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あの日の事は、今でもよく覚えている。
桜が満開の入学式だ。
「はぁ…たりぃな。何で俺が後輩の入学式に出なきゃいけねぇんだよ。」
いっそ、サボるか。
そう考えて、裏庭に来た。
『ねぇ。アンタ、何年生?』
桜の木の下に、そいつは居た。
「は?誰だテメェ。」
見れば胸元に、花が付いている。
新入生か。
新入生が仮にも先輩にアンタって言ったのか。
『ねぇ、何年生?』
「2年だ。テメェ、これから入学式だろ。こんな所で何して…」
『名前は?』
無視かよ!!
「だから…お前…」
少しずつ、その女が近づいて来る。
ブレザーは着ていても、セーターは着ていない。
少し胸元が開きすぎな気もする。
『名前、何?』
「っ、持田…剣介。」
『へぇ。私、ナマエ。よろしくね。』
ニッコリ笑ったから、俺も釣られて笑った。
…苦笑いだけどな。
―ドサッ―
「…へ?」
視界が変わって、背中に地面…目の前にナマエっていう女の顔。
俺、押し倒された?
『入学式なんてたるいからさ、一緒にサボろうよ。』
「いや、待て……って、何脱がしてんだよ!!」
『まぁまぁ、気持ち良くしてあげるから。』
「う…う…うぎゃあぁぁぁっ!!!」
桜が散る中で、俺は新入生に貞操を奪われた。
あれから、もう大分経つ。
ナマエとはあの日以来ヤっていない…っていうのは嘘だが、2、3度しかシていない。
別に良いけどな。
問題ねぇし。
「おい持田、あそこ見てみろよ。」
「あ?」
クラスメートの男子が、授業中に校庭を指さす。
校庭に目をやると、ナマエが体育の授業をしているのが見えた。
丁度、野球をやっているところらしい。
「なぁなぁ、アイツが体育着姿っての珍しくねぇか?」
「あぁ………ん?お前、ナマエ知ってんのかよ。」
俺がソイツを見ると、呆れた顔をされた。
「男でナマエを知らないのは、経験豊富な奴くらいだろ。あの女は童貞が好きだからな。」
「へぇ…童貞ねぇ。」
そうか。
アイツ、俺の反応見て童貞ってわかったのか。