裏切り
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何だか教室に戻るのも気が重い。
『…止血』
乾いてきたけど、指から流れる血。
治療、しなくちゃ…
『帰ろう…』
鞄も持たずに帰るなんて初めてだ。
公園でも寄って行こうかなー…
今、家に帰っても嫌な事ばかり考えそう。
あたしはふらつきながら、公園へ向かった。
『……』
人の少ない公園。
そりゃあそうだ。
この時間は子供と老人くらいしか居ない。
「ぐぴゃあぁぁぁぁぁっ!!!!!」
そうそう、子供の元気な…
…ん?
「うわぁぁんっ!!!」
『なっ!?』
牛柄の子供が高い木の上に震えながら座っていた。
あーあ。
登っちゃったのかな。
「おやおや…子供は元気だねぇ。」
「そうですなぁ。」
『……』
いやいや、おじいちゃんにおばあちゃん。
違うよ、確かに元気だけどさ…
『……』
今ここで、この子を助けても問題ないよね。
見捨てるわけじゃないし。
『ボクー?しっかり捕まってんだよー』
「うっ…うん…」
可愛いなぁ…
リボーンより年上?
…ハッ!!
今はリボーンの事は考えたらダメ!!!!
「おやおや、お嬢ちゃんも木登かい?」
『ハハハ…はい。』
―サッ―
―ガサッ―
一本の枝に捕まって、体を回転させながら上へ上へと登る。
あたしがよく任務でやる登り方。
『牛柄のボク!!もう大丈夫だよ。』
「うっ…ぅわぁぁぁぁあんっ!!!!」
『わっ。』
牛柄の…男の子はあたしを見ると、泣きながら飛び付いてきた。
あぁ、鼻水が…
『と、とりあえず…おりようね。しっかりお姉ちゃんにつかまっててね。』
「…ん。」
キュッと、あたしの肩に捕まる牛柄の男の子。
あー。
可愛い…
あたしは枝をつたって、上手く着地した。