嫌な人
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『あたし、もう帰ります。ごちそうさまでした。』
嫌だ。
この人と居たくない。
―ガシッ―
「クフフ…今はまだ雨が酷いですよ。出ない方が良いです。」
腕を握る力は強いのに、六道骸の笑顔は涼しい。
『離してください。あれくらいの雨、傘があるので平気ですよ。』
「ビニール傘ではその涙は隠せませんよ?」
『っ!!あなた…ロマンチックというよりドSな変態ですね。』
「クフフ…嬉しい褒め言葉ですね。」
六という字が入った瞳が
あたしを捕らえる。
嫌だ、此処から逃げたい。
『離して…ください。』
「迎えが来るまで、良いじゃないですか。」
『あなた、嫌いです。』
「それは残念ですね。僕はナマエの事、気に入りましたよ。…さぁ、座ってください。」
『……』
まただ、この圧力。
優しく言っている筈なのに、怖い。
―ストンッ―
『……』
「クフフ、良い子ですね。」
落ち着こう。
この人のお迎えが来たらさっさと帰ろう。
「ナマエはきっと大丈夫ですよ。」
『はい?』
「ナマエは素直な良い子ですから、その愛する人が裏切ったりすることはないと思います。」
『……』
何なんだこの人。
優しかったり、冷たかったり。
『…ありがとう、ございます。』
「クフフフ。」
「あっ!!骸さん、見つけたびょんっ!!」