全てが容疑者
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―ガラッ―
『……』
ドアを開けただけで、静まる教室。
あたしの反応を伺っているのかな?
「来た来た。」
「ちょっと、見えないフリしなきゃ。」
「死んじゃって可哀想~」
死んだ…?
あぁ、ハイハイ。
机の上にある一輪の菊。
あたしが死んで、存在していない事になっているのかな?
『…馬鹿げた妄想に付き合ってる暇はないわ。』
あたしは菊をゴミ箱に捨てた。
『あたしを飾りたかったら、こんな安っぽい花じゃなくてもっと良いものを用意しな。』
静まる教室に、何か別の重みが溢れた。
あたしを殺したいという想い。
きっと、今皆が刃物を持っていたらあたしは確実に狙われる。
―ガラッ―
『!!』
「お、ナマエおはよっ。…何で皆黙ってんだ?」
山本武…
昨日の事が無かったみたいな素振りしやがって。
「山本君、そんな事より腰は大丈夫!?今日、朝練に出て無かったけど…」
何人かの女子達が山本武の周りに集まった。
…待って待って。
何で知ってんの?
腰を痛めた事。
「昨日、教室で倒れてるからビックリしちゃったよ!!」
「誰にやられたの?教室も荒れてたし、誰かに襲われたんでしょ?」
山本武は襲われたじゃなくて襲ったですー。
「ハハッ。まぁ、良いじゃねぇか。あ、ナマエ。」
『?』
「昨日は放課後…嫌な事聞いて悪かったな。」
「え…ミョウジさん?」
やられた。