愛しい人
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あたしは、教室に向かった。
―ガラッ―
―ザワッ―
この、教室のざわめきにも…大分慣れた気がする。
「ねぇ、アイツ生きてんじゃん。」
「誰だよー。死んだとか言ったやつ。」
周りの声を無視して、あたしは自分の席についた。
『…っと。』
机に手を入れる前に、仕込まれた剃刀を取った。
…結構仕込まれてたんだ。
「ナマエちゃん、おはよう。」
『……』
後ろから、声をかけてきたのは笹川京子。
「手、沢山バンソウコウ貼ってあるね。」
『何も知らずに手を突っ込んだので。』
「ふーん。でも、急所は切らなかったんだね。」
一度、黒く笑うと笹川京子は優しそうな笑みに戻った。
「疲れたら、いつでも死んでね。」
『……』
「あ、花ー。おはよう!!」
笹川京子が、あたしの前から去った。
『……』
「何でアイツ、学校に来てんの。」
「つうか、他校生を勝手に入れたらしいぜ。アイツ。」
「ハァッ!?マジありえねぇ!!死ねよ!!」
「っていうかさ…誰にも必要とされない人間って感じだよね。」
『っ!!』
―ガタッ―
気持ちが悪い…
あたしは、教室を出てトイレに向かった。