オレンジ畑から
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5人で生活を始めて、10年が経った。
見た目が全く変わらない私達。
アーニャは、綺麗に成長した。
ちなみに、身長も抜かれた。
6年くらい前に。
「待って、ジェレミア。」
「じょ、じょ、女性が男のベッドに入ってくるなどあり得ない!!」
アーニャは相変わらず、ジェレミアが好きだった。
アーニャがまだ幼かった時はいい。
でも、アーニャは身も心も成長した。
色っぽくもなった。
夜中に2人が走り回るのが、日常になってきた。
「うるせぇーっ!!ジェレミア、一緒に寝るくらいしてやれよ!!」
ドアを勢い良く開けると、ジェレミアはアーニャに捕まっていた。
「だ、黙れ売女!!」
「ばっ!?」
ふつふつと怒りが湧く。
何て失礼な奴だ!!
「誰が売女だ!!テメェ、言っていいことと悪いことがあるだろ!!」
ジェレミアの股間に、蹴り上げる。
ーガンッー
「っ~~!!いったぁぁ……」
股間、蹴ったのに。
私の脛が痛い。
しゃがんで、ギアスで治るのを待つ。
絶対、ヒビ入ってた。
「馬鹿め。機械を蹴れば、そうなるに決まっているだろう。」
「まさか、お前…」
「……ジェレミア?」
アーニャも気付いたらしい。
抱きついていた手を離した。
「私に、生殖器などもう無い。だから、女性と子孫を残すことは無い。」
こいつ、正気じゃない。
「だから、すまないがアーニャ。他の男と……」
「いや。」
アーニャがジェレミアの手を握る。
「ジェレミアがいいの。子供が欲しいわけでも、結婚したいわけでもないの。側に居たいだけなの。」
「……」
アーニャはとても、純粋だ。
応援してあげたい。
幸せであってほしい。
「………ん?」
ていうか、待って。
「ジェレミア。あんたさ、エッチ出来ないなら別にアーニャと一緒に寝てもいいんじゃないの?」
減るものではないし、アーニャも別にそれが目的なわけでは無いし。
「な、な…」
ジェレミアの顔が真っ赤だ。
「そんな破廉恥な事を言うな!!この、痴女が!!!」
「誰が痴女だ!!何を見て痴女か言ってみろ!!」
「夜中にうるさいぞお前ら!!いい加減にしろ!!」
ルルーシュがジェレミアの声に反応したのか、ドアを思い切り開けて出てきた。
パジャマ姿のルルーシュを見たジェレミアは、顔を真っ青にして膝を床につける。
「も、申し訳ありません殿下。」
「殿下はやめろと言ってるだろ。」
ルルーシュはあくびをして、
もう寝ろよって一言。
扉が閉まる。
私も眠くなってきた。
「アーニャ、今日のところは私と寝ようよ。」
「……うん。」
ジェレミアがあからさまに安心したような顔をする。
それをアーニャが睨むと、慌てていた。
「おやすみなさいジェレミア。」
「あ、あぁ…ナマエに変なことをされないようにな。」
「だったら最初から一緒に寝なさいよ。」
アーニャ、怒ってる。
私の部屋にアーニャを招いて、同じベッドに入る。
私がアーニャを抱きしめると、アーニャも抱き返してくれた。
「ジェレミアってやっぱりホモなのかな…」
「え、いや、違うでしょ。」
何処でそう勘違いしたんだ。
「アーニャのこと、大切なんだよ。だから、遠ざけるの。」
「わかんない。」
「うん、私も。側にいてくれれば良いのにね。」
「うん。」
もう、10年か。
アーニャも、ニュースで見るゼロも
とても成長している。
ルルーシュは言っていた。
いずれ、アーニャを置いていくと。
でも、置いていかれるのは本当にアーニャの方だろうか。
変わらない私達。
みんな生きて、死んでいく。
置いていかれるのは、私達の方だ。