忘れた少年(ライ・スザク)
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翌日。
息抜きに僕は屋上に来た。
誰も居ない屋上は落ち着く。
「やぁ、スザク。」
「あ、ライ。」
ライが屋上に来た。
「ナマエなら居ないよ。」
「知っている。スザクと話したかったから。」
「僕と?」
ライが屋上から中庭を見下ろす。
釣られて見ると、そこには、カレンと一緒にナマエが居た。
此方は3階だからか、気付いていない。
カレンに笑顔を向けて、本当に楽しそう。
「なぁ、スザク。どうしたらナマエと仲良くなれる?」
「それは僕にも分からないよ。」
どうしてライが、そんな事僕に聞くんだ。
僕よりも、ライの方が分かってそうなのに。
「お、驚いた。」
「え?何で?」
「スザク。君は本当に鈍感といいか…はぁ。」
ライがわざとらしく、大きな溜め息をつく。
ライの驚いた顔は珍しいから、どちらかと言うと驚いたのは僕だ。
しかも、鈍感?
「ナマエが誰を好きか、分かってるか?」
「そりゃあ…カレンだろ?」
「違う。いや、カレンもそうだけど…もう1人、大切で…ナマエはその男を好きになった。」
ナマエが好きな、男?
そんなの、知らない。
居るわけがない。
まさか僕の知らない男?
でも、だとしたら僕は鈍感じゃない。
「ナマエは、スザク。君が好きなんだよ。」
「……」
じっと、ライを見る。
次に、ナマエを。
ナマエは相変わらずカレンの方を見ていて、僕には気付かない。
「いや、無い無い。」
「どうして?」
「だって、ナマエだよ?」
「ナマエだって人を好きになるだろ。」
「そうだけど…どうして、僕だと思うんだ?」
正直、ナマエが僕を好きだろうと思った事は無い。
「分かるよ。ナマエはスザクに優しい。」
「……」
「それに、スザクをよく見ている。」
それって…
ライも、ナマエをよく見ているってこと?
「試してみようか。」
「試す?」
「うん、見てて。」
ライの方を見ていると、ライはナマエの居る中庭を見下ろし、そして…
「ナマエっ」
「!!」
ナマエがライの声で、此方に気付く。
見上げた後睨んで、そして…
「チッ」
絶対舌打ちした。
聞こえない筈なのに、確信出来る。
「ほらスザク。手を振って。」
「え、僕?」
すっごく睨んでるけど。
怖いんだけど。
「えっと…や、やぁ…」
片手を上げて、ナマエに笑いかける。