忘れた少年(ライ・スザク)
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ライが、腕を伸ばす。
「あ…」
ナマエの口の横についていた生クリームを、ライは指でとった。
ナマエはそれをじっと見ている。
「ん、舐める?」
「っ、」
ナマエに指を差し出すライ。
慌てたのは僕だけで、ナマエはルルーシュに向けるような、冷たい視線を向けている。
「死ね。」
それだけ言うと、ナマエはまたクレープを食べる。
「ナマエって普段はツンツンしてると思わないか?」
「え…まぁ、うん。」
僕、まだ死ねまでは言われた事無いな。
しかも、結構殺気立ってた気がする。
―――…
「今日は楽しかった。ありがとう。」
辺りも暗くなってきたから、帰宅することにした。
学園に帰るライとは、途中で別れる。
ライは僕とナマエの方を見ると、笑顔でそう言った。
「はいはい、じゃあね。」
「ナマエ、スザク。また明日。」
「うん、また明日……って、ナマエ待ってよ!」
ライに一言だけ告げると、ナマエはスタスタと歩き出した。
まだライに怒ってるのかな?
「待ってナマエ、送るよ。」
「良い。1人で帰れる。」
「良くないよ。夜道の一人歩きは危ないから。」
「……久々の休みなら、早く寝れば?」
ナマエが立ち止まる。
丁度、この道が分岐点だ。
ナマエはここで帰れと言いたいらしい。
「送らせてよ。僕達、ゆっくり過ごすの久々だし。」
「…過労死しても知らないからな。」
ナマエが歩き出す。
よし、許されたみたいだ。
「ナマエとライって、結構仲良くなったよね。」
何となく。
気になっていたから、聞いてしまった。
友達とどうやって仲良くなったか、なんて。
余計なお世話にも程がある。
「別に、仲良くなった記憶はない。」
「でも、ライは特別だって言っていた。」
ナマエが立ち止まる。
少し考える素振りを見せて、そして…
「まぁ、特別…かもしれないね。」
「え…」
ナマエが同意するなんて、思わなかった。
でも、仲良く無いのに特別って、どういう事だろう。
そう言えば、ライは言っていた。
ナマエと仲良くなりたい、と。
ライも、ナマエを特別だけどまだ仲良くなったと思っていないのか。