苦手なモノ(スザク)
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「うっ…」
「ナマエ、気が付いた?」
目を開けると、枢木スザクの顔が見えた。
心配そうに、私を見つめている。
辺りを見渡すと、此処が生徒会室だと分かった。
ソファに寝かしてくれたのか。
「大丈夫?」
「私、どうして…」
「裏庭で気絶していたんだ。怪我はしていなかったみたいだけど…」
あぁ、そうだ。
私は裏庭に居た。
そして……
「っ!!」
慌てて起き上がり、周りを見渡す。
此処に居るのは枢木スザクと、ルルーシュとシャーリーだ。
ホッとした。
アイツはもう居ない。
「一体、何があったの?」
「えっと…」
枢木スザクが私の瞳をじっと見つめる。
言えない。
気絶する程苦手なモノがあったなんてっ
「ちょっとみんな、聞いてー」
ミレイ会長が入って来た。
みんな、ミレイ会長に注目する。
良かった、話が反れる。
「ワンッ」
「!!」
「親戚がちょっとの間犬を預かってほしいって言われてさ。もう、さっきまで脱走してたから探すの大変だったのよ。」
「その犬が俺達に何の関係があるんですか、会長。」
「あら?ルルーシュならもう察してるでしょう?生徒会で面倒みるのよ。」
「はぁ…」
犬だ。
さっき、裏庭に居た犬。
目が合う。
犬が尻尾を振って、ソファに座る私の方へ走って……
「ワンッ、ワンッ!」
「イヤァァッ!!やだやめて離れて!!!」
私の足を掴み、思い切り腰を振る犬。
大型犬だから、力もある。
「うわぁぁぁっ!!スザク助けて!!」
「え、あ、うん…」
枢木スザクに手を伸ばす。
すると枢木スザクは私を抱き上げ、犬から遠ざけた。
犬は私の方をじっと見上げている。
届かないように、枢木スザクにしっかりしがみついた。
「ミレイ会長!リードを何処かに繋げて下さい!」
「あ、そうね。」
犬のリードが柱に固定される。
それを確認してから、やっと肩の力を抜いた。
「ナマエって犬が苦手なの?」
「いや、それは無いと思うけど…」
シャーリーの問いに枢木スザクが答える。
そう。
普段の犬なら全然大丈夫。
「発情期の犬が苦手なの…」
情けなくて、怖くて涙が溢れた。
見られないように枢木スザクの肩に顔を埋める。