気付いた事(ルルーシュ)
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「ほら、今の黒の騎士団の名簿だ。」
翌日。
ゼロの部屋に来たナマエは、テーブルに投げ捨てるように書類を置いた。
「意外と早かったな。」
3日か1週間くらいはかかると思っていた。
ナマエを見ると、眠そうに俺を睨んでいる。
徹夜したのか。
「写真までついてるのか。助かる。」
「顔と名前くらい覚えとけ。」
相変わらず生意気な女だ。
パラパラと数十枚の書類を見る。
意外と少ないな。
この前のシンジュクで減ったのか?
「……」
そう言えば。
コイツの大好きな直人。
ソイツの写真が無い。
ナマエは言っていた。
直人が好きだからテロリストになったと。
それなら居るはずだ。
隠してるのか?
「オイ、直人のデータはどうした。」
「……」
「教えてくれても良いんじゃないか?」
普段のちょっとした仕返しだ。
生意気な態度をとるこの女への。
「……」
ナマエは黙ったまま背中を向けた。
「オイ。」
「必要ない。」
「は?」
「直人のデータはお前には必要ない。」
何を言ってる。
何故此方を見ない。
「必要だろう?興味もある。お前の人生を大きく変えた男だからな。」
「……」
横目に俺を睨むナマエ。
久々の優越感だ。
「必要ない。直人はもう死んでるもの。」
「は…」
死んだ?
直人が?
いつ?
「まさか、シンジュクで?」
「もっと前。」
直人はもう居ない。
だが、ナマエはテロリストを続ける。
「何故、テロリストを続ける?」
「カレンが居るから。」
ナマエはずっと背中を向けたまま、此方を見ないで話す。
「フンッ、未練たらしい女だな。つまり、直人が忘れられないだけだろう。」
「……」
「生きたいと思いながら他人の死を受け入れないのは、矛盾している。」
意外だな。
もう少ししっかりした女かと思っていたが。
「……」
背中を向けたままのナマエ。
頭を少し下げ、俯く。
「っ、」
しまった。
「すまない。すまなかった、ナマエ。」
震えるナマエの肩を、後ろから抱き締める。
「俺が悪かった。言い過ぎた。」
「……」
ナマエは何も答えない。
だが、きっと泣いている。